2015年3月17日火曜日

メソダーモケリス Mesodermochelys


メソダーモケリス ウンドゥラトゥス
Mesodermochelys undulatus
全長:約1.5m
 発見地:日本(北海道、兵庫県、香川県) 
時代:白亜紀後期


メソダーモケリスは、オサガメ科に属する絶滅したウミガメの仲間です。現生種や新生代のオサガメは甲羅の骨が大きく退化していますが、原始的なオサガメであるメソダーモケリスではこの退化があまりありません。しかし、メソダーモケリスの甲羅の骨には、「鱗板」(甲羅の骨を覆う角質の板)の存在を示す溝がほとんどありません。鱗板はこの段階でほとんど退化してしまっていたようです。甲羅の中央に鱗板の名残が残っています。
メソダーモケリスは顎を動かす筋肉がよく発達していたために噛む力が強く、また口の中には上下に向き合うように配置する隆起があったために、食物を細かく砕くことができたようです。このため、メソダーモケリスは海中の様々な生物を食べることができたようです。これは、現生のオサガメがクラゲを常食する極端な偏食家であることと対照的です。
白亜紀後期のオサガメ科のカメは、日本以外からはほとんど見つかっていません。メソダーモケリスの化石もいずれも日本から発見されています。 
今回のイラストは、穂別博物館の全長約1.5mの復元骨格を基に描いていますが、他の標本から推測すると、全長2m以上にもなったようです。
 (イラスト・ふらぎ、文・Kris S.





メソダーモケリス復元骨格 穂別博物館にて撮影


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主な参考資料

兵庫県洲本市の和泉層群(後期白亜紀)から産出したウミガメ類化石について(2014.1.26)
http://www.hitohaku.jp/research/h-research/kaseki-20140126news.html

淡路島で発見された化石はウミガメ祖先の頭骨 平山廉教授(国際学術院)らの調査で判明(2014. 1. 30)
http://www.waseda.jp/top/news/6549

平山廉, 2012, 北海道上部白亜系から見つかったMesodermochelys(カメ目:ウミガメ上科:オサガメ科)の新資料について. むかわ町立穂別博物館研究報告, 27, 17-22.

中島保寿・櫻井和彦・平山廉, 2011, むかわ町立穂別博物館の所蔵するカメ化石. むかわ町立穂別博物館研究報告, 26, 1-34.

平山 廉・藤井 明・高橋啓, 2006, 香川県高松市塩江町の上部白亜系和泉層群より産出したオサガメ科化石. 化石, 80, 17-20.

平山 廉 「カメのきた道 甲羅に秘められた2億年の生命進化」 NHK出版

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