更新世中期・日本
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千葉県袖ヶ浦市の清川層から発見されたハナガメ属の一種です。
この時発見された化石は、背甲と腹甲の大部分と頭骨、頚椎、左の前後肢などが保存されていました。
現生種のハナガメ(Ocadia sinensis)は中国南部~ベトナム北部、台湾等の亜熱帯地域に生息しています。
現生種との違いとして甲羅の形状の他、ニホンハナガメは背甲に年輪がほとんど見られない、口の咬合面が大きい等が挙げられます。
イラストは、本種の記載論文に載せられた背甲の復元図と、私の実家で飼っている現生種のハナガメを基に描きました。首や前肢には現生種と同じ模様を描いています。
背甲の真ん中のキールは少し強調しすぎたかも知れません。あと、成体のハナガメにしては頭が大きいかな、という気がします。
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参考にした資料
・カメのきた道 甲羅に秘められた2億年の生命進化 (NHKブックス)
平山 廉
・読みもの ナウマンゾウがいた! (神奈川県立生命の星・地球博物館)
樽 創
・"Ocadia nipponica, a new species of aquatic turtle (Testudines: Testudinoidea: Geoemydidae) from the Middle Pleistocene of Chiba Prefecture, central Japan"
(the Paleontological Research, vol. 11, April 30, 2007)
Ren Hirayama, Naotomo Kaneko, Hiroko Okazaki
(イラスト・文 meribenni)