Kubanochoerus gigas
クバノコエルス ギガス
クバノコエルスは絶滅した大型のイノシシで、gigas種はクバノコエルス属最大の種です。
前頭部の中央にある一本の角は、オスにだけあるとする説もあり(角の無い頭骨も発見されています)、オス同士の闘争に使ったともされます。
アフリカ中部に生息する現生のモリイノシシHylochoerus meinertzhageni のオスは、頭部に幾つかのコブ状の隆起があり、オス同士で額を打ちつけ合う闘争スタイルをもっていますが、クバノコエルスのオスの闘争も幾分似たようなものだったかもしれません。
クバノコエルスは以前から描いてみたいなあと思っていたものの、頭骨の写真以外に資料が無くて描けなかったのですが、ふらぎさんの家で何気なく読んでいた本に復元全身骨格の写真が載っていたので、それをもとにしました。
全身の絵では顔が分かり難かったので、頭の絵を追加しました。
眼窩の上にも一対の角もしくはコブがあります。
参考にした中国で発見された頭骨は、額の角が若干鼻先に向かってゆるく曲がっているので、そのままの形で角を描きました。
しかし、グルジアで発見された頭骨(同じgigas種)をもとに描かれたMauricio Anton氏のイラストでは、角はまっすぐになっています。
個体差なのか、曲がっている方は土圧で歪んでいるのか、調べ切れなかったので気になるところです。
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主な参考資料
・「中國古生物」(出版社不明)
(Alan Turner & Mauricio Anton / 訳;冨田 幸光 / 丸善株式会社)
(Jordi Agusti & Mauricio Anton / Columbia Univ Pr)
・"East African Mammals : An Atlas of Evolution in Africa, Part B : Large Mammals"
(Jonathan Kingdon / Univ of Chicago Press)
(イラスト、文 meribenni)