Stahleckeria potens
スタレクケリア ポテンス
ブラジル
全長 約4m
三畳紀中期
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スタレクケリア(スターレッケリア)は、ペルム紀から三畳紀にかけて繁栄したディキノドン類の中でも大型の動物の一つ。ディキノドン類は哺乳類へとつながる系統の中の獣弓類に含まれる動物群で、恐竜ではありません。スタレクケリアと同程度、またより大型のディキノドン類は、アルゼンチンより発見されているIschigualastia イスキグアラスティア(イスチガラスティア)が知られています。さらに大型のディキノドンと想像されてれいるものにエレファントサウルスがありますが、こちらは発見されているのが頭部の一部と断片的なため、全身のプロポーションは分っていません。
ディキノドン類は、同じ単弓類の多くが姿を消したペルム紀末の大絶滅を生き残り、その後の三畳紀の間に巨大化するものが数多く現れました。植物食であったと考えられています。
今回のイラストは、チュービンゲン大学での展示を主な参考に描いています。
スタレクケリア(2011年 チュービンゲン大学にて撮影)
イスキグアラスティア(2010年 東京「世界最古の恐竜展」にて撮影)
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主な参考資料
・"Die Saugerahnlichen Reptilien" Frank Westphal
・"Staheckeria lenzii, a giant Triassic Brazilian Dicynodont"
Romer, Alfred S. and Price, Llewellyx I.
・「恐竜大図鑑-古生物と恐竜-」(ネコ・パブリッシング社)
・「哺乳類型爬虫類」(金子隆一 朝日選書)
(イラスト・文 ふらぎ)
(恐竜・古生物イラストブログ「Extinct Creatures」)