2012年6月22日金曜日

スピノフォロサウルス Spinophorosaurus



Spinophorosaurus nigerensis
スピノフォロサウルス ニゲレンシス
全長 約13m
アフリカ・ニジェール
ジュラ紀中期
スピノフォロサウルスは、2009年に記載・発表された恐竜です。記載論文の骨格図では、発見された2体分の化石を合わせると、頭部の一部、前肢の肘から下、後肢の指骨部分を除き、ほぼすべての部分が見つかっているようです。また1個体については、首からシッポまではほぼ繋がった状態という、非常に良い保存状態で発見されています。

外見上の一番の特徴は、シッポの先の2対のスパイクです。一方、竜脚類としては原始的な特徴を持っていると考えられており、中国産のシュノサウルスと近縁と言われています、シュノサウルスもシッポの先にこん棒のような膨らみに短いスパイクが付いていたとされており、この2種の恐竜の間には、シッポの先に何かしらの特徴を持つという共通点もある事が興味深いです。

この恐竜が発表されてしばらくは、産状状態の画像と骨格図しか無く、絵や模型の題材にするにはちょっと難しい恐竜だったのですが、先日ネット上に組み立て骨格の画像を見つけ、驚きました。不完全な頭骨は、シュノサウルスに似た形状に復元されています。今回は、全身骨格図と組み立て骨格を元にイラストを描いています。シッポのスパイクは、骨格図と組み立て骨格で形状に違いがあるのですが、今回は組み立て骨格に合わせています。
そのスパイクの詳細も含め、機会があれば是非、全身骨格を実際に見てみたい恐竜です。

主な参考資料
"A new basal sauropod dinosaur from the Middle Jurassic of Niger and the early evolution of sauropoda." 
 Remes, K., Ortega, F., Fierro, I., Joger, U., Kosma, R. and Ferrer, J.M.M. (2009).

Staatliche Naturhistorische Museum 
スピノフォロサウルスの全身骨格を展示している
   ブラウンシュヴァイク自然史博物館


(イラスト:ふらぎ  文:ふらぎ
(恐竜・古生物イラストブログ「Extinct Creatures)