アテルフィエルデンシス
Mantellisaurus atherfieldensis
(もしくはドロドン・セエリィ Dollodon seelyi)
イグアノドン・ベルニサルテンシス
Iguanodon bernissartensis
ムッタブラサウルス・
ランドグニ
Muttaburrasaurus langdoni
:
前回に続き、デフォルメ&シンプルに恐竜を描きわけシリーズです。
・マンテッリサウルス
私の子供の頃はイグアノドンの一種、イグアノドン・マンテリとされていました。その後、イグアノドン・アテルフィエルデンシスに学名が変わり、現在ではイグアノドンとは属の違うマンテリサウルス、もしくはドロドンという2つの説が出ているようです。次に紹介するイグアノドン・ベルニサルテンシスに比べ、小型で華奢、前肢が短めです。
・イグアノドン・ベルニサルテンシス
いわゆる一般的な「イグアノドン」。ギデオン・マンテルにより報告された最初のイグアノドンから約50年後にベルギー・ベルニサール炭鉱より発見された化石に命名された種です。ほぼ完全な骨格が数多く発見されており、その後のイグアノドンと言えばこのベルニサルテンシスを指すようになっただけでなく、恐竜研究全体にも大きな影響を与えた標本です。
・ムッタブラサウルス
オーストラリアで発見された大型鳥脚類。イグアノドンと近縁、という説もありますが、一方でもっと原始的な鳥脚類から、イグアノドンとは別の系統として大型化したもの、という説もあります。イグアノドンに近縁とする場合、前指の第一指(人間でいう親指)がスパイク状に表現される事が多いですが、今回はイグアノドンとは離れた種類である説を基に、スパイクは無い表現にしています。その他では、頭部のふくらみが外見的にイグアノドンと大きく違う所です。
以前は、イグアノドンの一種にも同じような頭骨のふくらみをもつ1種・イグアノドン・オリエンタリス(Iguanodon orientalis)が報告されていましたが、現在はイグアノドンとは近縁ですが別属のアルティリヌス・クルザノヴィ (Altirhinus kurzanovi )とされているようです。
マンテッリサウルス骨格
(展示キャプションでは、イグアノドン・アテルフィエルデンシス
ベルギー王立自然科学博物館にて2012年撮影)
イグアノドン・ベルニサルテンシス骨格
(ガラスケースの中は発掘・研究当初の旧復元、手前は新復元
ベルギー王立自然科学博物館にて2012年撮影)
ムッタブラサウルス骨格
(福井研立恐竜博物館にて2009年撮影)
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主な参考資料
・福井県立恐竜博物館・展示解説書
・「BERNISSART DINOSAURS」(Pascal Goderfroit編)
・ "New Basal Iguanodonts from the Cedar Mountain Formation of Utah and the Evolution of Thumb-Spiked Dinosaurs" Andrew T. McDonald, James I. Kirkland, Donald D. DeBlieux, Scott K. Madsen, Jennifer Cavin, Andrew R. C. Milner, and Lukas Panzarin (2010).
(イラスト:ふらぎ 文:ふらぎ)
(恐竜・古生物イラストブログ「Extinct Creatures)